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スイコウシステム建築

コラム

Column

倉庫の床を仕上げるための「塗り床」について詳しく解説

 

お久しぶりです。スイコウ倉庫です。

今回は、倉庫の床材で使われる「塗り床」について詳しく解説をしようと思います。

「塗り床」とは、倉庫の床を形成する下地であるコンクリートを保護し、美装性や耐久性を上げる役割を果たす床材のひとつです。

今回は、塗り床が必要な理由や種類、また、よく聞かれるトラブルの一つであるひび割れへの対策や、当社が得意とするシステム建築の床材と普通の倉庫の違いなどについてもお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

 

1.塗り床が必要な理由

まずは、なぜ倉庫の床は「塗り床」が重要なのか、そのことについてのご紹介です。

 

 

倉庫の床がコンクリートのままだと‥‥

 

・引き裂き強度に弱くひび割れが起きる可能性がある

・摩擦に弱く轍(わだち)ができる可能性がある

・酸、動植物油脂に弱く腐食の原因になる

 

 

 

 
では塗り床にすると、一体どのような効果が期待できるのでしょうか?
大きく分けると、以下のような3つの効果が期待できます。

 

ひび割れ・轍・腐食などが防げ、耐久性が上がる

・作業員の安全を確保できる

・原料や製品の破損を防げる

 

まずは耐久性向上、そして安全対策や保管・使用する物に対するリスクの軽減。

このような要素はどれをとっても倉庫を運営する以上欠かせない問題ではないでしょうか。

以上のことから、倉庫床には塗り床が重要だということがお分かりいただけますでしょうか、

 

そして実際に塗り床の施工を行う場合は、「塗る厚み」にも注意が必要です。

コンクリート等の下地の状態にもよりますが、見た目の改善が目的であれば0.1mmの厚みで十分です。

しかしフォークリフトやトラック・重機などを頻繁に走行し、摩耗や衝撃を受けることが多く、高い使用頻度が想定される場合は、強度と共に耐久性を求める必要がありますので、1~2mmの厚みを選ぶようにしましょう。

 

2.塗り床の種類 ~システム建築倉庫と普通建築の倉庫で違いはあるの?~

ABC商会HPより参照 https://www.abc-t.co.jp/products/material/floor/coatingFloor/

 

 

塗り床は主に「無機質系」「(有機系)合成樹脂系」に分かれます。

違いとして、その主成分で分けられ、それぞれの成分から機能・性能として現れる特長が異なります。

 

ABC商会HPより参照 https://www.abc-t.co.jp/guide/article/20160115001050.html

 

 

では、無機質系・有機系(合成樹脂系)をどのように選べばよいのでしょうか。

それぞれの特徴をまとめてみました。

 

□無機質系

耐火性があり衝撃・摩擦に強いです。物流倉庫・自動車生産工場・駐車場・溶接場など重量車輌などが行き来する場所、不燃性が求められる場所、強い衝撃がかかる床に適しています。

 

□有機系(合成樹脂系)

防水性・耐薬品・弾性があります。ホコリを嫌い、クリーンルーム・精密機械工場・食品工場など、繋ぎ目がなく清掃性を求められる床に適していると言えます。

また、有機系(合成樹脂系)の種類は、エポキシ樹脂・エポキシ樹脂厚膜・ウレタン樹脂・アクリル樹脂の大きく4つに分けられます。

 

・エポキシ樹脂

工場、倉庫、学校などの色々な施設で使われている塗料です。

安価なのがメリットです。塗装すると光沢が出て綺麗な印象になり、掃除もしやすくなります。また、比較的早く乾きます。ただし、他の床材に比べると耐久性が低く、熱にもあまり強くないのが欠点。事務所や廊下などの作業をしないスペースに向いている塗料です。

 

・エポキシ樹脂(厚膜)

厚膜にすると、耐久性、耐摩擦性、耐衝撃性などが上がり、より丈夫な床にすることができます。ただし、厚膜もやはり熱に弱いので、暑くなる現場には向きません。また、普通のエポキシ樹脂はすぐに乾くのが長所でしたが、厚膜の場合はその分乾きにくくなるので注意が必要です。

 

・ウレタン樹脂

耐久性が高いため、様々な業種の工場で利用できる床塗料です。薬品にも強いので医療系の工場にも向いています。ただし、汚れがつきやすく、状態によってはカビが生えることもあるので、綺麗に保つためにこまめに掃除することが欠かせません。水性のものは塗料特有のニオイがあまり発生しないので、食品工場との相性が良いです。

 

・アクリル樹脂

 4つの中で、一番高価ですが、性能は良いです。エポキシ樹脂に比べて5倍ほどの強度があります。また、塗ってから1時間ほどで固まります。しかし、90℃を超える熱湯に触れると床材が膨れてしまうので、熱湯を扱うところでは不向きです。ダメージを受けにくい床材にしたい、施工後すぐに作業をしたいという場合にぴったりです。

 

□有機系の特徴をまとめると、このような違いが出てきます。

 

そして次に、通常の倉庫の建築時と、弊社が倉庫建築の手法の一つとして採用しているシステム建築によって倉庫を建設した場合に、『床材のチョイスに何か違いや制限が出てくるのか』という点ですが、結論は『NO』です。

システム建築はあくまで倉庫の「建築法」の一つですので、制限もなく、床材は在来工法による倉庫建築と違いありません。

床材の選び方は、あくまで倉庫の使用用途によって決定します。

 

 

3.倉庫床のひび割れとひび割れ対策

 

 倉庫の床は主にコンクリートを打って床面を形成するため、経年や使用状態などさまざまな原因によって倉庫の床にひび割れが発生してしまいます。

 

  • ひび割れの事例

①初期収縮によるひび割れ

コンクリートは打設後に湿潤状態を保ちますが、温度や風などの影響により、コンクリートの表面の水分が奪われていきます。

結果、乾燥状態となると表面が収縮しひび割れが発生します。

 

②乾燥収縮によるひび割れ

硬化後のコンクリートは、内部にある水分及びセメントとの反応で乾燥をすることにより収縮します。周辺の梁などの部材があまり収縮しないものであれば、床のコンクリートのみが収縮し引張応力が発生してひび割れが発生します。

 

③地盤沈下によるひび割れ

土間コンクリートの場合、地盤の長期にわたる圧密沈下、床のコンクリート自重による圧密沈下、埋め戻し土の転圧不良などにより、床にたわみや不同沈下が起こり、ひび割れが発生します。

 

 

 

また、倉庫や工場では法律によって床荷重の強度が定められています。

 

■倉庫や工場で求められる床荷重

 

フォークリフトや重機が移動することも多い倉庫ですが、3900N/㎡以上の床荷重強度を持たせられるように法律で定められています。

変換すると(最低でも)1㎡あたり400㎏の耐荷重が必要です。

 

 

■ひび割れを抑制するために選ぶ塗り床材

 

当社の倉庫建築(システム建築、在来工法など)では主に、ABC商会のケミクリートを使用しています。

ケミクリートは、塗り方(厚み・滑り止め、骨材を入れるなど)によって豊富な仕様を実現できるため、さまざまな適用場所に対応可能で、弾性を持ち、耐衝撃性や耐摩耗性といった耐久性に優れています。

また、皆さまが倉庫の床において一番気になるのは、「床のひび割れ」だと思いますが、コンクリートのままでは必ずと言って良いほどひび割れが発生します。

ケミクリートも床のひび割れが目立ちにくい点も大きなメリットとして挙げられますが、当社では更に、ひび割れ抑制に太平洋マテリアルのクラックセイバー(養生材・高性能収縮邸現在)を使用しています。

 

 

 

4.さいごに

倉庫の床は常に厳しい環境で使用され、定期的なメンテが必要となりますが、適切なメンテナンスをすることで従業員の安全性・作業効率の向上につながります。

床の再塗装は、見た目がきれいになることでクリーンな倉庫であるとのイメージUPに繋がりますし、何より耐久性・耐熱性・強靭性など、さまざまな効果を上げることができます。

そのためにも、それぞれの倉庫の用途に合った塗床材の選定が必須であり、業者選定も塗り床の施工に慣れているところにお願いするのが良いかと思われます。

※当社ではABC商会認定店に登録された塗り床専門業者が対応

 

倉庫の塗り床工事におけるご相談やご質問はぜひお気軽にスイコウへお問合せください。 

 

 

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