Column
皆さんお久しぶりです。スイコウ倉庫です。
今回は止水板についてお話していこうと思います。前回コラムの「太陽光と蓄電池」でもお話ししましたが、台風や豪雨の被害は年々大きいものになってきています。
特に豪雨や河川の氾濫による水害は深刻なものです。
2019年10月に発生した台風19号では、多摩川の氾濫をはじめとした武蔵小杉駅周辺の水害は当時メディアにも大きく取り上げられていました。
そのような「水害」から建物を守るために重要なアイテムが「止水板」です。
止水板と調べると様々な意味の止水板が出てきますが、今回は防災用品としての止水板について取り上げます。
今回のコラムで止水板の特徴を知っていただければと思います。
■止水板とは
豪雨や洪水などで浸水した道路から建物などの内部に水が侵入しないよう、建物などの出入口や水の侵入経路に取り付ける板のことです。
「防水板」とも呼ばれます。ザックリ説明するとこのような感じです。
主なメーカーは、文化シャッターや三和シャッターが挙げられます。
■種類や特徴があるの?
どのような種類があるのでしょうか。大きく分ければ6種類に分けられます。
(文化シャッター 起伏式止水板)
(文化シャッター シート式止水板)
(文化シャッター 脱着式止水板)
(文化シャッター 浮力起伏式止水板アクアフロート)
(文化シャッター 止水パネルシャッターアクアフラット)
(三和シャッター スライド式防水板)
止水板といっても様々な種類があるのですね。
では止水板ってどこで見かけることが多いでしょうか?考えてみましょう。
オフィスビル、学校、倉庫、病院、駅、複合施設、地下街、マンション、駐車場、そのあたりでしょうか‥‥
私的によく見かけるのは地下街やその出入口だと思います。
しかしこんな疑問を抱く方もいらっしゃるんじゃないでしょうか、
「でもそんな大きいもの付けられない・・・・」
「新築時つけなかったし今から難しいでしょ?あきらめよう。」
「個人向けじゃないでしょ?」
……….そう思われた方もどうかいらっしゃるかと思います。
ご安心ください。止水板は後からでも取付可能ですし、その時だけ取り付けられる簡易的な種類もあります。もちろん戸建て住宅にも取り付けられる種類もあります。
実際に種類や特徴の比較表を作りましたので、是非参考にしてみてくださいね
■施工事例を見てみましょう
・現在止水板施工途中の現場がありましたので見てみましょう。施工場所は東京都江戸川区になります。
両脇にある白い棒は支柱をつける前の下地です。
これが倉庫入り口につける止水板本体と支柱です。
長時間での浸水対応ではなく、突発的で局地的なゲリラ豪雨に対応。
そのため、高さは45㎝で押え、いざというときに素早く簡単設置ができ設置後でも出入り可能になります。
近年、大型台風や集中豪雨での停電や河川の氾濫からなる洪水、土砂崩れ等の被害が、増えてきており、大きくメディアに取り上げれるようになりました。
実際過去に起こった水害と江戸川区の被害想定を取り上げました。そのうえで、3つの水害対策をまとめました。
■近年に起こった水害
この台風では関東各地で記録的な暴風となりました。千葉では、最大瞬間風速57.5m/sを記録し、観測史上1位となりました。千葉県市原市ではゴルフ練習場のポールが倒壊して民家に直撃したほか、君津市では鉄塔2基が倒壊するなど、各地で倒木や建物損壊などの被害がみられました。また、最大で約2週間の停電や断水も発生しました。
この台風では河川氾濫や土砂災害などが相次ぎました。各地で300件を超える土砂災害が発生、多摩川や千曲川などの一級河川で堤防が決壊しました。また、14都県内で断水や一部地域で大規模な停電が発生し、東海地方から関東地方を中心に、高波による防波堤の損壊や道路の崩落なども相次ぎました。
熊本県を流れる球磨川水系は、八代市、芦北町、球磨村、人吉市、相良村の計13箇所で氾濫・決壊し、約1060ヘクタールが浸水しました。球磨村渡地区で浸水の深さが最大9メートルに達したとみられる人吉市では市街地の広範囲が浸水し、過去の水害よりも高い位置まで浸水しました。また八代市坂本町中心部では住宅に流木や土砂が流れ込むなどの甚大な被害が出ました。
■江戸川区の被害想定
当社がある江戸川区は、荒川や江戸川など大河川の最下流に位置しています。江戸川付近に降った雨だけでなく、埼玉に降った雨が荒川を通じて、群馬や栃木に降った雨のほとんどが利根川に流れそのうち1/3程度が江戸川を通じて、江戸川区に集まります。すなわち関東地方に降った雨の大半が江戸川・荒川に集まります。また江戸川区の7割は海抜ゼロメートル地帯です。万が一大型台風や集中豪雨で江戸川や荒川が氾濫した場合、区内では1~2週間以上の浸水が続くと想定しています。
■水害対策
このような被害を最小限に食い止めるために、自分たちでどのような水害対策ができるのでしょうか。実際に見ていきましょう
①「水害ハザードマップ」で水害リスクを知り避難場所や避難経路を事前に確認する
自分が住む家やその周辺にどのような水害のリスクがあるかを知ることが必要です。そのために活用したいのが、「水害ハザードマップ」です。想定される最大規模の降雨や高潮による浸水範囲・深さに加えて、避難所など必要な事項を地図上に記載されています。水害ハザードマップを見ることで、自宅や周辺にどの程度の浸水の危険があるかを知ることができますので、その情報を踏まえて自宅でどのような備えが必要かを考えましょう。
さらに避難において欠かせない知識が、「浸水深を知る」ことです。
避難の必要に迫られ、流れのある洪水の中をどうしても歩かなければならない時、流れの中を歩けるかどうかの判断基準が必要です。水の流れは非常に危険です。洪水時には河川からあふれた水が襲来するので流れがあります。この流れに体が流されてしまうと、より深い場所に連れていかれてしまい、背が立たずに溺水することがあります。だからこそ避難行動をする際に、「浸水深」を知ることは非常に重要となっていきます。
実際表を作成しましたので参考にしてください。
また安全に避難するためには、安全な避難場所や避難経路、避難方法を事前に確認しておくことが重要です。
避難経路の途中に、氾濫する可能性のある河川や、浸水する可能性のある場所(くぼ地等)などがないか。またそうした場所があったら、他経路を通ってどこに避難すべきかなど、ハザードマップで確認し、実際に歩いてみて周囲の安全を確認しておくことをお勧めします。備えあれば患いなしです。
②簡易的な止水をする
下水が大雨を処理しきれなくなると、排水溝から汚水が逆流する危険性が高くなります。キッチンや浴室、洗濯機等の水回りの排水溝に、トイレは便器の中に土のうを置いて汚水の逆流を防ぎます。土のうが用意できなければ水を入れたビニール袋を代用も可能です。
また玄関の外などの建物内の浸水する可能性がある箇所に土のうをおくことで、簡易的な止水もできます。
③より手軽に確実な止水をする
いつどのような事態が起こるか分からないからこそ、「簡単に」「早く」水害対策を行うがポイントになってきます。
土のうのような簡易的な水害対策ももちろん必要ですが、やはり「止水板」を設置した水害対策がおすすめです。土のうでは十分な止水効果を発揮しません。
実際に下の表を見てみましょう。この表は日本産業規格(JIS)による漏水量による等級を定めているものです。
実際に防水性能や準備時間など土のうと止水板を比較してみますとこうなります。
表を見ていただいてわかるとおり、土のうは砂を入れると1袋10~15㎏もなり、1段ってわけにはいかないと思いますので、何段も積み重ねていくと時間と労力が必要になります。私も台風15号の際、
それに対して止水板は、設置費用はかかるものの、設置してしまえば止水としての効果は十分ですし、止水板の種類にもよりますが止水パネルが約3㎏と非常に軽いものもあります。それをはめ込み簡単な固定するだけ・・・非常に楽です。
これなら女性でも「簡単に」「早く」設置ができますね。
なにより浸水してしまうと最悪の場合、家財や家電等故障する可能性があります。浸水させて家財や家電を買いなおすなんて、お金も時間もかかります。またその間使えないわけですから不便です。
浸水被害とは無関係の話ですが、私は過去の年末に家の電子レンジが壊れてしまいまして、その間IHでした食べ物を温められず、非常に不便でした…(電子レンジの重要性を知るよい機会になりました。)
それだけ家電は非常に重要なアイテムになってきました。
だからこそ、止水板を設置しての水害対策は重要なのです。
では以前の太陽光のように「補助金はあるの?」と思われた方もいらっしゃると思います。
安心してください。自治体にもよりますが、補助金はあります。 あくまで一例ですが、自治体と助成内容を見ていきましょう。
予報により耐風等が来ることが直前に分かっていても建物を守るためにできることは
多くありません。異常気象により、水害リスクが年々深刻化しており、よく言われる
のが50㎜以上/時間の降水量で被害が出やすいともいわれています。
昨今、数十分から1時間以内に突発的で局地的な激しい雨や落雷をもたらし、短時間
で建物に浸水するケースが多くなっております。予測不能なため、自己判断でいかに
早く、止水対応するかが今後、重要になってくるのではないでしょうか。
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