建設予定地・規模やどのような目的（内容）なのか、どのようにしたいのかをある程度、イメージすることが大事です。
目的（内容）がはっきりすることで今後、打合せをしていく上でもスムーズに話が進められます。

・増改築の例

① 受注量が増え、操業を止められず、今後の受注を見越した上で生産性を拡大する必要が出来た。

② 現在、増改築を繰り返してきて、荷物の搬入搬出の導線が交差などしてしまい、効率が悪く、混乱が生じている。

③ 建物の損傷が激しく、耐震性も不安である。

増改築については、敷地に余裕があるか無いかによっても変わってきてしまいますが、敷地に余裕がある場合の例として、敷地余白部分に建物を建て、完成したら、そこに既存の機械や品物の一部を移動、既存工場・倉庫の一部解体や改修・新築を繰り返す方法になります。

敷地に余裕がない場合としては、とても難易度の高い工事になります。やり方も立地条件等により変ってきてしまうため、設計者、施工業者を含め、より多くの業者との打ち合わせが必要になります。
事前準備により多くの時間がかかるため、余裕をもった計画が必要になってきます。

・新築の例

① 空港・港・高速道路などの近くなどに建設し、ハブ拠点として物流の効率化を進めたい。

② 従業員が通いやすい場所にし、地域密着を図るとともに利便性を上げたい。

③ 工場・倉庫を新しく作ることにより企業イメージUPと、より効率の良いシステムを取り入れ生産性を上げたい。

新築については新しく土地を探ることからになるかと思います。考えている土地が工業団地であればその工業団地の工業組合やお付き合いのある銀行に声をかけるといいでしょう。
注意点としては工場・倉庫の扱う内容によっては建てられない場合がございますので、各区市町村に事前に相談することをお勧めします。

① 企画準備

前述でも載せていますが、まず、理由を明確にすることから始まります。老朽化なのか、今の工場では効率が悪いのか、生産や在庫を拡大したいのかなど、建主様ではっきりとした目標・理由を用意していただきます。

② 業者選定と基本計画

次に業者の選定を行います。業者選定は価格だけではなく、実績やその後のメンテナンスの事を考え納得できる会社を選ぶことをお勧めします。その後、基本設計に入ります。
ここでは設計者を含め、ある程度の建築構想図、レイアウト、仕様表、概算工期、概算見積りを計画いたします。

③ 本設計

基本設計の内容に基づいて何度か打ち合わせを重ねながら、納得されたら本設計に移ります。
ここで建築確認申請ができる図面作成にかかります。（約2か月～3か月）

④ 本見積（建物）提出

本設計で構造計算された仕様がある程度決まりましたら、本見積の制作に入ります。
その後、見積もり提出を行い、確認・納得されたら、工事請負契約に移ります。

⑤ 工事請負契約・工事着工

工事請負契約と建築確認済証の受領したところで工事に着手できるようになります。
工事完成までの道のりをスムーズに行うには、きめ細かな工程管理と遅れが生じたときの迅速な対応が決め手となります。
少しでも疑問が生じれば早い段階で解決していくことが工期をスムーズに行っていく上で不可欠なため、常に施工業者とのコミュニケーションをとることが重要になってきます。

倉庫・工場は建てておわりではなくメンテナンス等、その後をお付き合いさせていただくことになります。
そのため、まずは地元で実績があり、信頼がおけるところをおすすめします。
下記は参考例として

① 社歴が長く地元に精通している。

地元で社歴が長いということは、いろいろ、その地域についての特性を知っている可能性があります。
例えば、地盤についての杭工事ですが事前に地盤調査会社に近隣で行った調査記録をみて確認するのですが、実際に近隣で施工されていれば、より詳しい情報をもとに、的確なアドバイスが得られる可能性があります。

② 土木・建設工事両方とも自社で完結している。

杭・基礎・鉄骨・内装・設備工事など、すべて自社で行うことができることで、ワンストップで事が運びスムーズに工程が組め、細かいところにも目が届き、一定の品質を持った工場・倉庫を建設することができます。

③ 公共工事で優れた成績を残している。

高い施工基準と品質、耐震性、安定性を求められる学校や児童センター等などの公共建築にて培った豊富な経験と実績が、金融機関や民間施主の信頼に繋がり、安定した経営と高い施工水準で、メンテナンスを含めた長い付き合いができます。